陰の章 若返るために



 4 目がよくなってきた

 
 
それ以来、私はこの目のトレーニングを日々実践するようになりました。
 
 通勤時間に電車の中で、または、信号待ちをしている時にも、目の体操はできます。手は使わなくても、目を左右、上下、斜め方向と動かすだけでもいいのです。

 電車の座席に腰掛けて、目を開いて目の体操を行えば、前の席の人はびっくりするかもしれません。そんなときは目をつむって行えばいいんです。誰にも気づかれません。

 このエクササイズを日々おこなっているうちに、私の視力は徐々に回復してきました。

 ただし、エクササイズを行ったその直後は、なにも目立った変化はありません。眼筋が成長するまで、少し気長に実践する必要があります。しかし、少しずつ、近くの見えない人は、朝、新聞の字がほんの少し、前日よりもはっきりと見えるようになってきます。

 それから、見えづらくても毎日、新聞や本の字を読むことを心掛けましよう。目に力を入れないで、ただ、一つの活字に焦点を集めて、それから次の字を見ます。読むというよりも活字の形を見るようにするのです。

 私は子供のころには左右の眼は1.5の視力がありました。目が悪くなり始めたのはまず、中学二年生のころでした。そのころに仮性近視になりました。

 授業中、黒板の字が見えにくくなり、徐々に視力が落ち始め、あっという間に、右0.2と、左0.3になっていました。しかし、そんなことは深刻には思わず、誰もがするように、授業中は眼鏡をかけるようになりました。


  目のトレーニングをしばらく行っているうちに、この中学生以来の近視も、次第に回復してきました。現在は、左右ほぼ1.0の視力はあります。つまりトレーニングを続けるうちに、老眼も、近視も回復したのです。子供のころのように裸眼で、はっきりと遠くのものも見ることができるようになったのです。

 しかし、「完璧に良くなった」のではありません。私の経験から、この目のトレーニングを怠ると、また本の字がぼやけてしまいます。この目のトレーニングはこれからも、ずっと続けていく必要があるようです。

 
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